〜 大野修平のシャンソン講座案内 〜

11年間続いた、東京・日本橋三越文化センターでの「シャンソンのベル・エポック」、そして「フランス語で」の2講座はこの3月から、銀座産経学園に場所を移して続行しています。
  

♪「シャンソンのベル・エポック」
 〜Chansons d'hier et d'aujourd'hui〜(昨日と今日のシャンソン)
毎月第2土曜日:15h30〜17h00

☆毎回テーマを決めて、1曲のシャンソン・フランセーズのCDを聴きながら、じっくりとフランス語で書かれている歌詞を味わいます。とはいっても、フランス語の知識は必ずしも必要というわけではありません。ビデオを観賞することもあります。
 その他、大野修平がこれまでの仕事で知り合ったり、言葉を交わしたフランス人アーティストたちのエピソードなども織り交ぜて、楽しく、親しみやすく解説する講座です。シャンソン・フランセーズをもっと身近に、もっと楽しんでいただけるようにと心がけております。

♪「フランス語で」
 〜En Francais〜(アン フランセ)
毎月第1金曜日:13h30〜15h00

☆その名のとおり、シャンソンをフランス語で歌おう、という講座です。でも、プロ歌手養成をするのではありません。もともとフランス生まれのシャンソンを、書かれた言葉で歌って気分を楽しみましょうというのが目的です。まず、声に出して発音することから始めます。ゆっくり行きましょう。90分後にはあなたもシャンソンをくちずさめるようになっているはずですよ。
 また、ここで腕を磨けば、パリのシャンソンコンクール「ヴィヴ・ラ・ルプリーズ!」"Vive la Reprise!"(主催:サントル・ド・ラ・シャンソン)に出場できるようになるかも。

★ 入学手続きおよびお問合わせ
銀座産経学園

〒104-0061 東京都中央区銀座5-2-1 銀座東芝ビル3F
Tel03-3571-6662(代) Fax03-3571-6603
受付時間平日=9h00〜20h00 日曜=9h45〜16h30
交通JR有楽町駅下車 徒歩5分(新橋寄り改札が便利です)
   地下鉄 丸の内線銀座駅下車 徒歩1分
       日比谷線銀座駅下車 徒歩1分
       C3出口より東芝ビル地下2階にそのまま入れます。
       (銀座パルミ食堂街経由)

   地下鉄 銀座線銀座駅下車  徒歩5分
       駅は銀座4丁目交差点の下にあります。
       地下または地上経由で日比谷方向へ。

   
亀井繁男さんの「亀さんのシャンソン丸かじり」受講生レポート
http://www.chansonkame.com/p6_f.htm
に、もっと詳しい紹介があります。亀さん、ありがとう。
   

   
 「修平のひとりごと」6月12日より転載

三越文化センターの楽しみ  6月12日(火) 曇り

 毎月の楽しみがある。東京・日本橋の三越文化センターで受け持っている二つのシャンソン講座に出かけて行って、受講生の方たちの前で話をすることだ。
 お蔭様で、「シャンソンのベル・エポック」という講座は去年で丸10年を迎えた。当初、このタイトルだと、19世紀終わりから第一次世界大戦の始まる1914年までを指す、いわゆる“ベル・エポック”(良き時代)の頃のシャンソンばかりを取り上げるものと思われないか、などと心配したものだった。が、どうやら杞憂だったようだ。

 もうひとつの講座は「フランス語で」。講義の終わる90分後には、フランス語で1曲歌えるようになる、というのを目標に掲げていて、こちらは5年ほど続いている。半信半疑の人も、いつしか大きな声を出してくれるのでホッとする。
 どちらのクラスも、一生懸命に話を聞いてくださる方ばかりだから嬉しい。と同時に、緊張感もある。いい加減なことは言えないからだ。下調べを怠ることはできない。

 よく、「自分はフランス語がどうも苦手だから…」と尻込みされる方がいる。しかし、そんな風に考えないでいただきたい。
 僕の講座は大学の授業じゃないから試験なんかしない。やたらと難しい文法の話で苦しめようというのでもない。シャンソンはもともとフランスの歌なのだから、生まれた国の言葉で聴いてみましょう、そのお手伝いをしますよ、という趣旨でやっているだけ。クラスにいる時間、シャンソンのCDを聴いたり、ビデオを見たり、いつもの生活とちょっと違った時間を楽しく過ごしていただければ、それでいい。

 「シャンソンのベル・エポック」が終わると、時刻は夕方の5時。渇いた咽喉が冷たい物をほしがっている。放課後は近くの居酒屋で一杯、という麗しき伝統がいつの頃からか始まり、今日まで続いている。この会を「さくらんぼの会」と称する。5月に「桜んぼの実る頃」について学ぶので、そこから取ったものだ
 これがまた楽しい。六文という名の居酒屋で、この日には奥の座敷が僕たち専用になる。1時間30分立ちっ放しだった身には、腰を下ろせるのがありがたい。ビールで乾杯した後は焼酎を飲む。アルコールが駄目な人には気の毒だが、ウーロン茶などで参加してもらう。

 この店で中国から来た女性の留学生がひとり働いていた。素直な、明るい娘さんだった。初めの頃は日本語もたどたどしかったけれど、5年過ぎたいま、何なく注文を取ったり、冗談まで言えるようになっている。その留学生が帰国することになった。先月、みんなで別れを惜しみ、ちょっとしたお祝いをあげた。
 9日に行ったら、店の大将が「これ」と言って一通の手紙を差し出した。留学生が書いたもので、丁寧なお礼の言葉が、読みやすい、しっかりした手書きの文字で書いてあった。

 シャンソンが取り持つ縁は味がある。やっぱり、三越文化センターは楽しい。

   

   

   
SOUND PLANET(有線放送)で日本人シャンソン歌手のチャンネルがオープン!

 「有線ブロードネットワークス」といえば、最近、ブロードバンド通信サービスを大々的に打ち出して注目を集めている会社。元来はレストランや諸店舗にBGM放送を提供するのが主な業務だった。音楽や競馬、語学番組などそのチャンネル数は440を数える。
 そのなかで、これまでありそうで無かったのが日本人シャンソン歌手の歌を放送するチャンネル。それがこの4月からオープンして好評を得ている。日本人シャンソン歌手のCDであれば、フランス語・日本語いずれで歌っていてもオンエアする方針。シャンソン評論家であり、当サイト「サ・ガーズ」編集発行人でもある大野修平が監修に当たる。チャンネル名は「ジャパニーズ・シャンソン」。( I -30チャンネル)
 せっかく作ったCDも、電波に乗らなければ広く世に知られるチャンスが少ないというもの。この機会にぜひ、あなたのCDを有線放送で全国的に流してみませんか。
 そのためにも、歌手のみなさんのご協力が必要です。よろしかったら見本盤をご提供ください。決して無駄にはいたしません。いつになるかは名言できませんが、必ずオンエアすることをお約束いたします。
 お問合せ、見本盤提供は大野修平あてにメール(shuhei@la-chansonet.com)をお願いいたします。すぐに、送付先住所等をご連絡いたします。

 《SOUND PLANET》(有線放送)の「シャンソン」(H−29)や「ジャパニーズ・シャンソン」(I−30)といった番組の内容を知りたい時は、同社のWebサイトを利用しましょう。

1.まず、このページに記載されている同社のURLをクリックします。

2.現われた"USEN 440"画面の右側にあるアルファベットの列から、フランス語によるシャンソンについて見たければ"H" を、日本人シャンソン歌手のチャンネル「ジャパニーズ・シャンソン」について知りたい場合は "I"を選びます。

3.続く画面で、前者は"29" を、後者は"30"をクリックすれば希望のページに行けます。

4.「ジャパニーズ・シャンソン」のページに移ったら下の方に並んでいるバーを見ましょう。"SONG LIST" で曲目リスト、"NOW PLAYING"でいま、まさに演奏している曲のタイトルがリアルタイムで分ります。

5.同じページから、番組への「ご意見・ご希望」をメールで出すことができるようになっています。感じたことやリスエスト曲などを書き込んで送ってください。

USEN440  http://www.usen440.com

I (アイ)- 30チャネル《ジャパニーズ・シャンソン》の番組一例
2002.4.24の午後の番組(今現在かかっている曲目・歌手名がWEB上でわかります)

タイトル アーティスト
ピアノ弾き 広瀬 敏郎
群 衆 岸  洋子
愛の讃歌 深緑 夏代
セ・シ・ボン 深緑 夏代
ピアノ教師 しますえよしお
サンジャンの恋人 石井 好子
小さな紙片 石井 好子
私の回転木馬 岸  洋子
ブロードウェイのジャヴァ 井関 真人
さくらんぼの実る頃 仲代 圭吾
マダム・アルチュール 花田 和子
瀬間 千恵
笑わないで 金子由香利
めぐり逢い 金子由香利
澄んだ泉のほとりで 奥田 晶子
シャルメーヌ 嵯峨 美子
静かな歌 渡辺 歌子
ハバネラ 美輪 明宏
隣の女の飼い猫 井芹  悠
待って 宇野ゆう子
パリ祭 石井 昌子
青春は逝く 芳賀千勢子
クロパン クロポン 新田 芳子
愛は君のよう 深緑 夏代
ラ・ボエーム しますえよしお

   

    

   
1952年 東京生まれ。射手座。A型。
1975年 立教大学文学部フランス文学科卒業(卒論はボードレール)
1977年 大学の近くにあった「カフェ る・たん」の常連たちとシャンソンのミニコミ誌「あべっく る たん」 を創刊。これを機に情報を得るためレコード会社に出入りするようになる。
1978年 それまで勤務していた会社を辞め、シャンソンの道に入る。夜、ゴールデン街でアルバイトしながら、レコード会社各社からフランス人アーティストの歌詞対訳の仕事を請け負う。同年11月、ジルベール・ベコー Gilbert Becaud 日本ツアーで通訳初仕事 。以降、81年、87年、89年のツアーでも通訳を務める。
1980年 「パリのお嬢さん」で知られるジャクリーヌ・フランソワ Jacqueliene Francois の日本公演にて通訳。
1982年 東京音楽祭に《Pour le plaisir》で参加したエルベール・レオナール Herbert Leonard の通訳。
1983年 「シェルブールの雨傘」日本公演(演出:白井鉄造 東京・博品館劇場)のため来日した、原作者で同名映画の監督でもあるジャック・ドゥミー Jacques Demy の通訳を務める。
1990年 東京・日本橋三越文化センターでシャンソン講座「シャンソンのベル・エポック」を開講。(この間も、新装丁の「るたん」を発行し続ける。歌詞対訳も。)
日本人の俳優による「シェルブールの雨傘」公演(東京・銀座博品館劇場)に際して来日した、原作者で同名映画の監督でもあるジャック・ドゥミーの通訳を務める。
1991年 13年ぶりの来日公演で話題となったシャルル・アズナヴール Chales Aznavour のツアーに通訳として同行。
1992年 ヴォーカルグループTSF(テー・エス・エフ)の通訳。シルヴィ・ヴァルタン Sylvie Vartan 日本公演ツアーの通訳として各地に同行。
1993年
〜95年
CS放送で2時間のシャンソン番組「ラ・シャンス・オー・シャンソン」《La chance aux chansons》で選曲とおしゃべりを担当。
1994年 シャンソン・フランセーズのミニ情報誌「サ・ガーズ」Ca gaze!(月刊を創刊。創刊号表紙は、フェスティバル・ハル Festival Halou 出演のため来日中のアルテュール・アッシュ Arthur H。
1995年 日仏メディア交流会(TMF)のフィリップ・ベルテ Philippe Berthet と有線放送キャンシステムでシャンソンとインタヴューの番組「フランスから今晩は」《Qu'est-ce que vous faites ce soir?》に出演。
1996年 三越文化センターでもうひとつの講座「フランス語で」を受け持つ。
1999年 ジョルジュ・ムスタキ日本ツアーで通訳を務める。
2001年 3月号紙版サ・ガーズを休刊。5月よりWebサ・ガーズを大野修平公式ホームページとして発足。

(上記の他、月刊「ミュージックタウン」(新星堂)、月刊「ふらんす」(白水社)、月刊「NHKラジオテキスト」などでレギュラー欄、他の音楽誌などでの執筆活動も。シャンソンについてのおしゃべり・講演多数、ぜひお声をかけてください。)